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2023.05.22 DX導入

DXで本当に業務効率化できる? メリットと失敗しない導入事例をご紹介。

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DX(デジタルトランスフォーメーション)は、業務効率化を実現するための重要な取り組みです。

本記事では、DXのメリットや成功事例、失敗を避けるためのポイントをご紹介します。

効率化を追求し組織の生産性を向上させるため、DX導入のノウハウを見ていきましょう。

1.DXとは・・・

DXとはデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略称であり、組織や企業がデジタル技術を活用し、ビジネスや業務のあり方を変革することを指します。

従来のアナログ的な手続きをデジタル技術に置き換えることで効率化を図り、新たな価値を生み出すことを目的としています。

例えば、データ分析を活用して効率的な業務プロセスを構築したり、AI技術を導入して自動化を行ったりすることで、業務効率化や生産性の向上を実現できます。 

また、DXは単に技術の導入だけでなく、組織文化の変革や人材育成の重要性も考える必要があります。

組織全体でデジタル思考を持ち、新しいアイデアを出し合い、柔軟に変化に対応できる文化を醸成することが求められます。

1-1.DX化に取り組むべき理由

DXに取り組むべき理由は以下のようなものが挙げられます。 

まず、急速に変化する現代のビジネス環境において、従来のアナログ的な経営方法では競争力が劣る可能性があります。

デジタル技術を活用した業務効率化やリソースの最適化、新しいサービスの提供は持続可能な経営を実現することができます。

時代の変化にスピーディーに対応していくためにもDXに積極的に取り組むべきなのです。 

現在は多くの国や地域で政府によるDXの推進がなされています。

日本でもデジタル技術を活用して国民の生活を向上させるための政策や法律を整備し、DXを導入した企業に対して補助金の支給などといった取り組みを行っています。 

政府の支援を受けながらDXを進めることでコストを抑えて効率よく競争力を高めていくことができるのです。

 

1-2.日本企業のDX推進における課題

日本企業のDX推進には、いくつかの課題が存在しています。 

1.知識不足 

急速なテクノロジーの進化によりDXに必要な知識やスキルが変化していますが、従来の経営スタイルに慣れ親しんできた日本企業においてはDXに関する知識が不足しているケースが多数存在します。 

 

2.社内システムの肥大化 

企業では、長年にわたり使用されてきたシステムが複雑に絡み合って運用されています。

これらのシステムは更新や改修が困難であり、効率的なデータの活用が難しいという課題があります。

このようなシステムの肥大化は、新しいデジタルテクノロジーの導入やデータの活用を妨げる要因となります。 

 

3.経営戦略を策定できない 

DXは単なるITの導入やシステムの更新に留まらず、経営戦略としてビジネスを変革するための取り組みであり、全社的な経営戦略との一体化が重要です。

しかし、DXをビジネス戦略に組み込むための適切な戦略や計画を策定できていない企業が多く、DX推進の優先順位や方向性が明確にならず、効果的なDXの推進が妨げられることがあります。 

 

4.人材不足 

デジタル技術やデータ分析などの専門的な知識を持つIT人材の不足により、DXのスピードや効果が制限されているという課題があります。

2.業務効率化具体例

DXを用いることで企業は業務効率化を図り、より効果的な業務運用を実現することができます。当社(プリマジェスト)のお客様の事例を用いて、DXを活用して業務効率化を果たした事例をご紹介します。 

あるお客様は、支店ごとに独立していた業務をプリマジェストが提供する、DXソリューション(システム導入とアウトソーシングサービス)で集約し、事務の効率化を図りました。

さらに、お客様と共同でこのDXソリューションを展開し、他の金融機関様向けに提供することで、地域金融機関様の事務共同化を実現しています。

また、顧客対応や入出金業務などの共通業務を統一的に行い、業務の重複を減らすことで効率化が進んでおり、今後の受託金融機関の拡大や他業務の連携拡大が見込まれています。

別のお客様事例では、ITコスト削減やシステム開発のスピード向上を目的にAWSの本格導入を開始しました。

その際に新システムの構築に必要な設計の一式を当社が担い、業務効率化に務めました。

結果として、インフラ構築費を2分の1以下に削減することに成功しただけでなく、サーバレス化による運用管理業務の負担軽減も可能にしました。

以上のようなDXソリューションにより、企業は業務効率化を図り、顧客対応の向上やITコスト削減などを実現することができます。

 

3.導入するメリット

DXの導入には様々な効果が期待されます。 

ここでは、DX導入のメリットについて解説していきます。

 

1.業務スピード向上 

業務プロセスが自動化され、人的エラーを減らすことができます。

従来の手作業による書類処理やデータ入力を自動化することで業務のスピードが向上し、時間や労力を節約することができます。 

 

2.正確かつ迅速な分析ができる 

多量のデータをリアルタイムに収集・分析することができます。

これにより正確なデータを基にした的確な分析が可能になります。

また、リアルタイムの情報に基づいた判断や意思決定ができるため、市場の変化に迅速に対応することができます。

デジタル化によってより高度なデータ分析を行うことで、新たなビジネスチャンスや課題の発見が可能になり、戦略的な経営判断ができるようになります。

 

3.データの一元管理ができる 

従来の業務では情報が分散していたり、異なるシステム間でデータの整合性が取れないケースがあったことに対し、デジタル化はデータの一元管理が可能になります。

よりデータの正確性や信頼性が向上し、異なる部門や業務間での情報共有や連携がスムーズに行われるようになります。

また、一元管理されたデータを活用することで優れたデータ分析や洞察を得ることができます。 

 

4.組織構造や業務の見直しができる 

デジタル化により、従来の業務プロセスや組織の在り方を見直し、効率化や最適化を図ることができます。

業務の自動化や省力化が進むことで、人員の再配置やスキルの再編成が可能になります。 

以上のように、DXの導入には多くのメリットがあります。

効率化や最適化、新たなビジネスチャンスの創出、顧客満足度の向上など、組織全体の競争力を高めることができるのです。

4.DXツールを導入する際のステップ

DXツールを導入する際のステップには、一般的に以下のようなプロセスがあります。 

 

1.課題のヒアリング 

現場の利用者や関係者とのコミュニケーションを通じて、業務上の課題や改善の必要性を把握しましょう。

最終的な目標を明確に定めることも必要不可欠です。 

 

2.業務の棚卸 

現在の業務フローを明確に把握し、業務の中でのボトルネックやムダを洗い出しましょう。

業務の全体像を把握することで、DXツールの導入による改善ポイントを特定しやすくなります。 

 

3.短中長期課題の設定 

短期的な課題から中長期的な課題までを設定し、優先順位をつけることが重要です。

短期的な課題は、効果を早期に実感しやすいものを選定しスピーディーに改善を図ります。

中長期的な課題は、長期的なビジョンや戦略に基づいて持続的な改善を行うための取り組みを計画します。 

 

4.テスト運用 

導入するツールの機能や性能を確認し、現場での利用イメージをつかむためのテスト運用を実施しましょう。

テスト運用をすることによって、導入前に問題点を発見し、改善を加えることができます。 

 

5.本導入 

ツールの導入手順に従い、システムやデータの移行を実施しましょう。

また、ツールを利用するユーザーに対してトレーニングや教育を実施し、正確かつ効果的にツールを活用できるようにサポートを行いましょう。 

 

6.持続的な改善と拡大展開 

DXツールの導入は一度の取り組みに終わらず、持続的な改善を行っていくことが必要です。

定期的な評価やフィードバックを活用しツールの運用を見直すことで、新たな課題や改善のポイントを発見し続けましょう。

また、成功事例をもとに他の部門や業務にもツールを拡大展開していくことで、より効果的なDXの実現が可能となります。 

 

7.組織の変革と業務の見直し 

DXツールの導入は組織の変革や業務の見直しを伴う場合があります。

組織内の文化やルール、業務プロセスの見直しや再設計を行い、DXツールを活用するための組織体制を整えましょう。

また、ツールの導入によって生じる業務の変化や効率化に合わせて従業員の教育や育成を行い、組織全体でのDX文化を定着させることが重要です。 

以上のように、DXツールを導入する際にはステップを踏むことが重要です。

これらのステップを丁寧に実行し、ニーズや組織の状況に合わせた効果的なDXツールの導入を行うことで業務の効率化やイノベーションを実現することができます。

4-1.DX導入におけるツール活用ポイント

DXを成功させるためには適切なツールの導入が重要です。 

ここでは、ツールの導入を成功させるポイントについて解説します。 

 

1.目的を明確にする 

現場とのすり合わせができていない状態でツールだけを導入すれば、うまくいかずに失敗する可能性が高まります。 

現場の状況を把握し、何を達成したいのか、どのような課題を解決したいのかを明確にした上で適切なツールを選定しましょう。 また、ツールの選定に際して、単に機能や価格だけでなく導入後の運用や管理のしやすさ、セキュリティ対策なども考慮しましょう。 

 

2.運用設計 

ツールの導入後の運用設計を事前に検討することが重要です。

ツールの導入だけでなく、運用においても効率化や効果的な活用ができるように、運用フローの設計や業務プロセスの見直しを行いましょう。 

 

3.テスト導入と効果測定 

事前にテスト導入と効果測定を行い、ツールの導入による効果を評価しましょう。 

ツールの導入が本当に目的を達成しているのかを確認し、必要に応じて改善を行いましょう。

 

5.まとめ

DXによるツール導入が業務効率化を実現するためには、運用設計とテスト導入、効果測定を重視し、ユーザーのニーズや業務フローに合った設定を行い、組織全体でのコミュニケーションを促進することが重要です。 

今回ご紹介したポイントを踏まえながら、ツール導入を成功させ、DXにおける業務効率化を実現しましょう。