日本生命保険相互会社様
イメージワークフローとAIを活用した
保全業務BPO

契約管理部では、主に保全、保険料収納、満期保険金・生存給付金の支払いの3業務を担当しており、その中でも保全の手続き業務は年間約600万件に上ります。
日本生命では、保険金・給付金を確実にお支払いし、お客様の信頼にお応えできるよう、適正かつ公平な査定に努めるとともに、手続きの簡素化や迅速化に向けた取り組みを推進し、お客様サービスの向上に努めています。
そのため保全業務を行うに当たっては、「ミスを起こさない」「速やかな処理」「コストを極力かけない」事を目指し、これまでシステム化と事務工程の簡素化・ペーパレス化などに取り組んでおります。しかし、それでも5割ほどの件数が紙による手続きとして残存しており、さらなる効率化と生産性向上が課題となっていました。
また、保全業務は月によって処理する件数が変動するため、適正な要員配置を把握する事が難しく、自然災害の影響を受けても高い品質が維持できる体制を構築する事も課題でした。

日本生命ではこれまで、システム開発の際は自社あるいはグループ会社とのやりとりが多かったため、要望などを伝える際に言葉の前後に含める意味合いが自然と理解できていました。ただし今回のBPOスキームでは汎用IWFに業務の各工程を乗せるため、業務を可視化するための情報などがなかなか伝わらず、その共通言語化に苦労しました。
また、保全業務においては業務工程は同じでも、商品ごとに若干異なる作業を行うケースがあります。BPOスキームではこれまでの業務の各工程の順番が変わる事から、プロジェクトを推進する中では、BPOスキームの導入による影響や、業務効率や生産性を高めるための業務運営や仕組みなどを見直し、業務のやり方を標準化するため、各業務を担当するメンバーを集めて小さなグループをつくり、メンバー間で情報共有しながら進めました。プリマジェストには保険業界での実績がある事から、さまざまな提案をいただけた事で、スムーズにプロジェクトを推進する事ができました。

BPOスキームが社内に浸透してきた事から、現在はBPOスキームを活用した業務の拡大に取り組んでいます。3業務からスタートしたものが12業務まで拡大しており、この先3カ月間で約20業務まで拡大していく予定です。
加えて、プリマジェストでは今年度からBPOスキームのIWF機能・点検機能にAIを活用しており、入力作業工程が50％改善していると聞いています。AIの活用に当たっては、例えば書類に押すゴム印の廃止など、当社の業務効率化につながる提案もいただいています。AIの活用は大きな効果が期待できる事から、段階的に活用領域を拡大していきたいと考えています。