CASE
南都銀行様
イメージファイリングシステム導入による
ペーパレス化促進事例
南都銀行は中期経営計画に「活力創造プラン」を掲げ、全行で業務生産性の向上、BPRに取り組んでいます。文書管理体制の再構築は事務負担を軽減し、リソースを営業に振り向け競争力を高める事が狙いです。そこでコクヨ社の文書管理システム「金文」の導入と同時に、ペーパレス化にも取り組み、プリマジェストの高速スキャナ「ImageValue 20」、イメージ検索システム「Image Focus」を組み合わせたイメージファイリングシステムを採用し、2016年4月から運用を開始しました。
この度、どのように文書管理業務の合理化に取り組まれたかについて取材させていただきました。
営業店まかせによる文書保管
文書管理体制の再構築による事務負担の軽減。リソースを営業に振り向け競争力を高める。
山口氏
以前から当部が作成した文書一覧はありましたが、営業店や各部門で新規文書が発生し、銀行内の全ての文書の種類や保存期間については十分把握できていませんでした。紙文書のファイル綴りの方法も統一されておらず、営業店まかせになっていました。
一方で投資信託や保険商品など取り扱う金融商品が増えていく中で、登録されていない文書も数多く存在し、保存期間が営業店によって異なる場合もありました。行内LANなどに掲載されている書類なども徹底的に調査したところ、重複文書も含め約10,000種類にまで増えていました。
これらの改善を目的に文書管理基準の統一化、文書管理体制の再構築に取り組みました。
導入効果
ソリューション導入のカギ
紙文書ファイル管理を標準ルールで一元管理
営業店の文書を減らすとともに、ファイリングの手間をなくし事務負担を軽減
イメージファイリングシステムの検索の容易性、柔軟でセキュアな検索権限、拡張性の高さを評価
山口 氏
導入効果としては「保存期限の短縮や廃止」、「紙保存への意識の変化」、「 1日あたり営業店作業時間の20分短縮」があげられます。
新たなシステムを着実に浸透させるために、対象範囲を限定しスモールスタートにした事が成功の秘訣でした。営業店で安心して使える事が分かったので、今後電子化の対象範囲を広げ効率化を推進する事ができます。
その点で、今回導入したイメージファイリングシステムは多種多様な帳票を対象文書に追加しても、登録画面やシステム定義変更の必要がなく、追加投資なしで拡張できる点がメリットだと感じています。
改善内容
保存期限の短縮や廃止、紙保存への意識の変化
紙保存によるスペース圧迫を解消するために短期保存箱を新設。
現在は約200種類の文書がこれに該当し、営業店の保存文書を減らす事に貢献すると同時に、ファイリングの手間をなくし事務負担を軽減。イメージ化や短期保存箱の活用でファイリング処理にかかる作業時間が短縮。
中山氏
文書管理システムやイメージファイリングシステムが運用開始されると、保存期間や保存方法の見直しが容易になりました。保存期間を短縮できるのでは、との声が営業店からもあがるようになり、現場の文書に関する意識も変わってきたように思います。必要以上に文書を作らず、業務を効率化する動きが根付き始めていると感じます。
木村氏
最初は事務フローの変更に戸惑いもあったようですが、慣れてくると全店で統一されたラベルが貼付されたファイルは探しやすいし、不要な文書が営業店からなくなって助かるとの意見がありました。
イメージデータの閲覧もインターネット検索のようにキーワードを入れるだけで候補がリストアップされるため、探す手間もかかりません。営業店から「使い方が分からない」という声も一切ありませんでした。表示される画像も鮮やかで判読しやすく、印刷しても違和感がないと好評でした。
将来に向けて
帳票類をイメージ保存、対象範囲をこれからも拡大
電子化の取り組みの第1弾として還元帳票42種類、締切帳票18種類を事務センターに設置した高速スキャナ「ImageValue 20」で読み取ってイメージ化し、原本は全て廃棄する事が実現。今後対象を増やし、約100種類の帳票の追加を目指す予定。
中山氏
2016年7月から営業店の複合機を活用して、「確定申告書」のイメージ化も取り組み始めていて、イメージファイリングシステムに登録する事で同じプラットフォームで検索が可能になりました。個社別の決算書なども営業店では管理が負荷となっています。これらもいずれイメージ化し、活用の方法を探りたいと思います。