CASE
株式会社セシール様
従来のOCR単発処理
からCRM連携による
受注入力のBPRを実現
シーズンごとのカタログ発行部数が数百万部にものぼるという、通販大手のセシール。同社ではプリマジェストのイメージソリューションを導入後、注文書やハガキ、FAXなど多様かつ膨大な量のペーパー入力をより効率的・スピーディに処理できるようになったそうです。その具体的な活用状況についてお話をお伺いしました。
人的リソースを最大限活用するワークフロー管理を
“通販のセシール”といえば、幅広い顧客層に長年愛され続けてきた通販業界の大手企業です。衣料品から化粧品、日用雑貨、家具などに至るまで、多彩かつ高品質なアイテムをカタログやインターネットを通じて販売されています。さらなる飛躍を図るべくグループ全体で取り組まれている施策について、セシールのシステム担当役員・執行役員である中林氏と、カスタマサービス事業部高松コンタクトセンター入力グループグループ長 岡本氏は次のように述べられています。
㈱セシールシステム担当役員
執行役員
中林靖富氏
㈱セシールコミュニケーションズ
カスタマサービス
事業部
高松コンタクトセンター入力グループ
グループ長
岡本隆司氏
中林氏
当社では、今後5ヵ年の方針として新たに『セシール・ルネッサンス』という中期経営計画を策定しました。今年はその1年目という事で、プロモーション・マーケティング機能の強化や、カンパニー間の情報共有促進を目的とした組織横断型の専門チーム立ち上げなど、企業価値向上を目的とした数々の取り組みを実施しています。
岡本氏
個人情報保護や内部統制・国際会計基準など、国の動きを見ていても文書の管理やデータ化・活用に対する需要は今後も拡大していくと思っています。そのなかで当社は、文書原本だけではなくデータもすみやかにお届けし、一方で文書原本の回収・保管・リサイクルまでを担う幅広いBPO業者として、これからのビジネスの仕組みを支えていきたいと考えています。
導入効果
ソリューション導入のカギ
ワークフロー管理により効率的な人的リソースの投入が可能
OCR専用インク不要、容易な帳票レイアウト変更などの優れた柔軟性
CRM連携でOCR入力範囲が広がりFAX用紙排出率を削減。また、処理能力向上により外販を視野に入れた受注業務拡大へ前進。
改善内容
作業効率向上やコスト削減など、受注処理業務の改善に大きく寄与
現在、イメージソリューションの導入効果はさまざまな部分に出ています。「例えば、パラメータ設定による柔軟な帳票作成環境により、簡単な作成・変更については自社対応が可能になりました。また、別システムで運用していた郵便振込み入金処理システムをイメージソリューションに移行し、より精確・高速な処理が実現できています。」(岡本氏)また、人的リソースの有効活用という観点から「従来のバッチ単位から案件単位での処理に変わった事で、オペレータが同時並行に作業できるようになり、作業の待ち時間がなくなりました。」(岡本氏)と実作業での効果を挙げていただきました。
一方、導入効果のひとつとして顧客サービスの向上とFAX用紙排出率の削減を挙げられています。
㈱セシールコミュニケーションズ
カスタマサービス事業部
取締役
植松浩美氏
㈱セシールコミュニケーションズ
カスタマサービス事業部
高松コンタクトセンター
センター長
渡辺栄三氏
植松氏
お客様のお問い合わせで原始伝票の確認が生じた時、以前はペーパーの伝票そのものを探していましたが、今はイメージで素早く探せるので検索時間はほんの数分で済みます。お客様をお待たせしない対応は以前から行っておりましたが、今回の導入により、ご連絡に必要な資料を準備する手間と時間が大幅に軽減されました。
渡辺氏
これまで誤記入などの不明内容をお客様に確認する時は、ペーパーの原票を元にすべて発信作業を行っていました。今ではFAX番号のご登録があるお客様には、OCRから注文確認データをFAXでお客様の元へ送信できるようになり、数時間で不明内容のご案内をお手元に届ける事が可能となりました。今回の導入で、お客様へのご連絡方法にFAXが加わり、より顧客サービスが向上しました。また、FAX送信による不明確認は、エコロジーの面からも貢献しています。イメージソリューションの導入により、前年比で約11%のFAX用紙排出率削減が実現できました。セシールグループが掲げる環境活動に『オフィス用紙削減活動』という項目がありますが、まさにそこに貢献する効果を上げているといえるでしょう。
将来に向けて
技術・実績の両面で強みを持つプリマジェストに今後も期待
今後セシールでは、海外進出や新ジャンルでの商材拡充など新規事業戦略についても積極的に展開していく考えです。その事業拡大の動きと同時に、セシールコミュニケーションズでも、グループ全体にわたる多様かつ膨大な受注処理ニーズに対応するべく、イメージソリューションの高い処理能力を活かした社内BPOを検討されているそうです。
渡辺氏
高松・札幌・沖縄にある当社コンタクトセンターのうち、現在イメージソリューションを導入しているのは入力部門がある高松だけですが、今後はコストメリットを考えた上で札幌や沖縄への入力業務の拡大も検討しています。イメージ処理であれば遠隔地でも可能ですから。その点で言うと海外も検討範囲に入っていますが、いずれにせよ品質を下げない事が大前提です。いまはプリマジェスト側とも協議しながら、コスト削減と品質維持を両立できる最善の手段を考えている段階ですね。
岡本氏
セシールコミュニケーションズでは社内BPOに加え、外部企業からの受注拡大も目指しており、イメージデータとしてのデータ保存やアンケート入力、データ入力など、イメージソリューションを軸にしたアウトソーシングサービスを検討中です。
通販業界大手の老舗企業。キッズからシニアまで幅広い層を対象に、ウェアアイテムや化粧品、日用雑貨など多彩なラインナップを揃えた通販サービスを提供。近年はオンラインサービスの強化や海外通販事業への進出など新事業開発にも注力している。
ホームページ:http://www.cecile.co.jp/